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麦藁菊2話

初見の方は設定を読んでからをオススメします。
かなり読む人を選ぶと思うのでorz

+ + + + + + + + + +


――・・・お・・・一生・・・被り続ける・・・


――その・・・・・・確かに・・・・


なんだこれは・・・夢?
この黒髪の男は誰だろう。

どうして彼は・・・

――・・・・・ク

僕は・・・?

―・・・ザク・・・

うるさいな。今わかりそうなのに
そうだ、僕は・・・彼を・・・

『スザク!』



「――――ッ!」

耳元で大きな声が聞こえた気がして、ベッドから身体をはね起こした。
そのせいで少し頭がグラグラする。

そういえば、さっきまで何か夢を見ていた気がする。
何か、とても大事な・・・それでいて、すごく哀しい夢だった気がする。


「・・・なんだっけ」


思い出せそうで思い出せないもどかしさを感じ、それを払うように頭をかき乱した。
大分落ち着いて、ようやく視界が見えてきた、その時。


「おい」


自分の隣から声が聞こえた。
さっきの声の主だろうか?
いやまさか。自分はこの家で1人暮らしをしている。
ひょっとして泥棒?
それこそありえない。バイトはしているものの両親からの支援がないとまともに生活もできない貧乏学生の家で何を盗むのか。
まさか侵入したはいいものの何もなかった鬱憤を晴らしにきたとか?
こんな堂々と話しかけてくる奴がいるもんか。

きっと空耳だ。


「・・・おい、遅刻するぞ」


また声がする。
はっきりと聞こえたそれに反射的に隣を見ると、そこには・・・

そこには、黒髪の美青年がこちらを覗き込むように座っていた。

漆黒の髪に陶器のような白い肌。宝石のように輝くアメジストの瞳に、綺麗に整った輪郭。
貴族が着る様な、いたるところに豪華な装飾が施された白い服。
そして、背中には漆黒の翼が生えていた。


――一瞬、時が止まった気がした。



「ええっと・・・。僕、疲れてるのかな・・・」


寝不足なのかもしれない。
寝よう。

思うや否や、再度ベッドの中に身体を沈めた。


「おい、聞いているのか?」


幻聴幻聴。


「・・・・・・・・ッおい!!!」

「うわぁあ!?」


怒声が聞こえたかと思うと、気付けば世界が反転していた。
その視界に映るのは・・・・黒。


「お前・・・俺を無視するとはいい度胸だな」


天使のような悪魔が、僕を見下ろし睨みつけていた。
手には布団が握られている。彼が思いっきりひっぱったんだろう。


「ほん・・・もの?」

「当たり前だこの馬鹿!!」


あ、当たり前って・・・。十分非常識なんですが。
見たところ守護霊の種であるのはすぐわかるけど、何故ここに?


「・・・僕、まだ17なんですけど・・・・・・」

「知ってる」

「守護霊と契約するのは成人してからって聞いてたんだけど・・・」

「知るかそんなもの」


わけがわからない。
何が起こってるんだ、誰か10秒で説明してくれ。

つまり彼は守護霊で。
でも守護霊と契約するのは成人してからであって。
僕はまだ17だから守護霊と契約できる歳ではないわけだから・・・


「間違えたの?」

「何をだ」

「だから・・・契約主。僕と間違えたんじゃ・・・」

「まさか。俺はお前の守護霊だよ」


!?
本当に訳がわからない。成人する前に契約なんて聞いたことがない。
ましてや守護霊のほうからやってくるなんて。


「だから、僕はまだ17なんだってば」

「そんなもの知るか。お前を守るのが俺の役目だ」

「・・・そう言われても、成人する前に契約するなんて聞いたことがない」

「前例なんか関係ない。・・・・・俺は、お前を・・・守りたいんだ


その瞬間。
消えるような声で呟いたときの彼の瞳は、哀しそうに揺れていた。
今まで威勢を貼っているような態度をとっていた彼が、その瞬間だけ酷く儚く見えた。

今にも泣きそうな瞳に、ただただ泣いてほしくないと思う。

彼に泣いてほしくない。

君に泣いてほしくないんだ。

お願い、泣かないで

――”        ”。


「――わかった」

「なんだ、頑固そうな割には受け入れるのが早いじゃないか」


そう言っている時にはもう先ほどのような表情はなくなっていて、最初と同じような高慢な態度だった。
いじっぱりで、素直じゃなくて、

・・・嘘つきで、でも実は優しくて

何故かわからないけど、そう感じた。


「駄目かな?」

「いや?」


嫌味に素直に返すと、彼は面白そうに否定した。


「それじゃあ、契約をしようか」

「寝起きの契約なんて雰囲気ぶち壊しだな」

「君がいきなりやってきたのが悪いんだろ」

「はいはい」


軽く僕を流すと、彼はゆっくりと立ち上がった。
それにつられて自分も床の上に立つ。


「君の名前は?」

「・・・・・『ルルーシュ』だよ」


・・・・。

何故だろう、すごく懐かしい気がする。

そう思っている間に、彼は契約を始めようとしていた。
さっきまで床についていた身体は宙に浮かび、身体が淡く光っている。
背中についてある漆黒の羽が、ふわりと揺らいだ。

その姿に見とれながら、僕は口を開いた

『我、枢木スザクは汝を我が守護霊として認め、ここに契約する。
 守護者の名は・・・・






                            ルルーシュ』




光の中で、彼――ルルーシュは綺麗に微笑んだ。





――夢が、思い出せそうな気がした。





――――――――――――――――――――――――――――

あとがき。という名の言い訳

書きたかった所その1でした。
契約のところは最初は名前を呼ぶだけだったのですが、なんか文章にするのが難しくてめんどくさいのでなんかスザクに言わせました(氏
契約文の臭さにつっこんではいけない!
スザクも即席だったんだよ、きっと




***


「ところでスザク、学校はいいのか?」


「あ"っ!」
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麦藁菊1
早速読んだぜーーー☆
スザクはヘタレだなwwwおまえ
ベイ大好きだーー意味不
次回も楽しみにry

最低だろーーー^^
結構嫌ってる子がいっぱいいてるのだよww(その中の一人
イターーーイ!!って飛び跳ねてた時でもニコニコしてたwww怒
怪我したあとでも加減無しだからなwww

会話成立しないと人間生きていけないよねww(生きてけるけど
なんかね、同じことを2度繰り返すんだよ。(人が言ってることも
ベイ強ーーーーいーーいいなーーーーー何が

P.S
ナイトオブラウンズに吹いたww(いつの話だ
星川柚 URL 2008/10/10(Fri) 編集
麦藁菊1
スザクはヘタレだよwwww
私も柚好きよー!!
こんな気持ち悪いのでよければ待っててやってくださいwww

そういうやつって表では友達いっぱいいるようにいみえて影ではボロクソ言われてるんだよねww

会話成立しなきゃ生きていけません!!
え、何がwww

ナイトオブラウンズはね、うんww
いっつも戦う前に「行くぜラウンズ!」とか言って(イタ
ベイ 2008/10/11(Sat) 編集
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